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二度はゆけぬ町の地図

西村 賢太
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2010-10-23

芥川賞を取った西村賢太氏の短編集です。
BSテレビのブックレビュー番組で紹介されていて、興味をもって購入。

西村氏本人だと思われる「貫多」という少年の、10代の頃が描かれています。
私小説ですね。

西村氏は、小学校高学年の時に、父親が逮捕される体験をして、
その後高校には行かず、働き始めるのですが、
学歴の壁、家庭的な環境などから、就業にも苦労して、
坂をころがるように荒れた生活に堕ちていくんですね。
警察のお世話になることもたびたび。

辛い話、あまり上品でない話も多いのですが、
でもすごく面白くて、電車の中でニヤニヤ。
まず周りの人物描写が面白いんです。

警察官とか弁護士とか、
いわゆる社会的な権威を持った人の傲慢で思いあがった態度などが
冷静に描かれていて笑ってしまうのです。

居酒屋正社員の態度…バイトの人を見下した態度も
人間の本質を突いているなあと。

それから、元教員だった家主の、自己満足なおせっかいとかね。
「あー、そういうことって、あるある」って感じ。

貫多って、ホントにダメなやつなんだけど、
でも悪態つきながらも、警察につかまりながらも
たくましく生きていく貫多のことは応援したくなりますね。

救われない話が多いし、堕ちていくだけの貫多が、
「これからどうなっちゃうんだろう」、って思ってしまうところですが
今、「芥川賞取った」っていう現実があるから、私も笑って読めるんでしょうね。

逆に、賞を取ってしまった西村さんは、今後悲惨な生活が書けなくなってしまうわけで、
それはそれでまた心配になってしまいますねー
今後も、面白い小説を書いてほしい。応援したいです
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